【2022年版】企業のYouTubeマーケティングの概要と究極手法
YouTubeは、他のSNSと比べても、非常にマーケティングの観点で有用なプラットフォームです。
なぜなら、ほぼすべての属性のユーザーにアプローチできる上、資産性が高いストック型のコンテンツが積み上げられるため、運用を続けるほどレバレッジが効くからです。
さらに、まだ企業単位でYouTubeに取り組んでいる企業が少ないため、先行者優位を獲得しやすいのも強みと言えるでしょう。
現に、YouTubeによるマーケティング施策に注目している企業は非常に増えています。
ただし、YouTubeマーケティングを適切に行うためには、本質的なKPIの設定やチャンネル運用における、豊富な知見や経験が必要不可欠です。これらを押さえずにYouTubeチャンネルの運用を行った場合、必ず失敗すると言っても過言ではありません。
本記事では、実際に自社でもYouTubeマーケティングを実行し、他社にコンサルティングや累計500本以上の動画を提供してきた株式会社ノックスが、YouTubeマーケティングの全体像を解説します。
本記事を読むことで、YouTubeマーケティングにおける基礎知識や概要がすべて分かるため、YouTubeマーケティングを検討している企業の担当者様は、ぜひ参考にしてください。
YouTubeマーケティングとは
YouTubeマーケティングとは、YouTubeを活用することで、自社商品やサービスの販売促進を行うことです。
現在、様々な方法でYouTubeマーケティングは行われており、数多くの企業がYouTubeマーケティングによって大きな売上を作っています。
しかし、「YouTubeを利用しているユーザーの中には、自社の商品やサービスのターゲットがいないのでは」と考える方も多いのではないでしょうか。
その考えは間違っており、YouTubeのユーザーの中には、必ず自分のターゲットになるユーザーが多くいます。
なぜなら、YouTubeは世界で20億人のユーザーを有しており、そのユーザーの属性は実に多種多様であるからです。
一般消費者層のみならず、経営者や企業担当者も必ずYouTubeを見ているため、B to Bのチャンネルでも高いマーケティング効果を得られるでしょう。
現に、企業の担当者が専門知識を収集する場合、Google検索で探すのと同様に、YouTubeを用いることが増えてきています。これは、YouTube上に質の高い情報が蓄積されていることが要因に挙げられます。
つまりB to B企業、B to C企業に関わらず、自社のターゲットは必ずYouTubeのユーザーの中に存在しており、適切なマーケティング施策を打てば、自社の売上を伸ばすことが可能であるということです。
近い将来、すべての企業がYouTubeチャンネルを持つ時代が到来する
現在では、すべての企業がホームページを持っているように、近い将来にはすべての企業がYouTubeチャンネルを運用する時代が到来します。
なぜなら、インターネット黎明期に、少しずつホームページが普及していった過去の流れと、現在のYouTubeの広がり方が類似しているからです。
インターネット黎明期からホームページの運用に乗り出していた企業の多くは、Web集客において大きな先行者優位を獲得しました。
それと同様に、現在YouTubeに適切に取り組んでいる多くの企業が、先行者優位を獲得して大きな売上を獲得しています。
このような同じ流れを辿っていることから、現在のホームページのように、企業はYouTubeチャンネルを持つことが当然の時代が来ると推察されます。
そのため、早めにYouTubeチャンネルを適切に運用し、マーケティングを行うことで、自社が想像している以上の売上や利益を生み出せると考えられるのです。
既に、多くの企業がYouTubeに参入して高い成果を挙げています。下記の記事では、事例も交えながら企業がYouTubeを活用する効果について詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。
企業がYouTubeを活用する効果とは?3つの成功事例も紹介
YouTubeマーケティングの効果的な3つの方法
ここまで、時代の流れを考慮すると、企業は今すぐYouTubeマーケティングに取り組むべきであることを解説しました。
しかし、YouTubeマーケティングを始めるにあたって、何から行えば良いのか分からない方は多いでしょう。
YouTubeマーケティングの方法は、大きく分けて下記の3つです。
- 自社で企業のYouTubeチャンネルを作る
- YouTube広告で見込み客を集める
- インフルエンサーを起用してタイアップを図る
それぞれ順番に解説します。
自社で企業のYouTubeチャンネルを作る
最も王道のYouTubeマーケティングは、自社で企業のYouTubeチャンネルを作り、そのチャンネルを伸ばすことで販売促進を行う方法です。
自社商品のターゲットが抱える悩みを解決するコンテンツを発信し、業界認知度と信頼性を獲得しながら購入を促すことで、売上を獲得するのです。
YouTube上だけではなく、Googleの自然検索からの流入も見込めるため、非常に多くのユーザーに自社の動画を届けらえる可能性があります。
また、YouTubeの動画は、削除しない限りはWEB上に残って販促活動をし続けてくれる「資産性の高いコンテンツ」です。
過去に投稿した動画から問い合わせに繋がることも多く、継続して取り組むほどレバレッジが効いてきます。
実際に、弊社(株式会社ノックス)が運用している「WEB集客専門チャンネル」でも、これまで積み上げた動画経由で、年間2,000万円程度の売上を獲得しています。
結果が出るまでには一定の期間がかかるため、中長期目線で取り組む必要があるものの、軌道に乗れば多くの売上を獲得できる可能性を秘めていると言えるでしょう。
YouTube広告で見込み客を集める
YouTubeマーケティングでは、YouTube広告を用いて見込み客を集めることも可能です。
YouTube広告とは、YouTube上に動画広告を出稿できるもので、YouTubeユーザーにターゲットを絞って広告を出稿できます。
従来のリスティング広告やバナー広告とは異なり、動画によって豊富な情報を提供できます。YouTube広告を出稿する際は、下記の3つが必要です。
- 商品販売用のLP
- YouTube広告用のクリエイティブ
- YouTube広告予算
YouTube広告は、他の広告以上にクリエイティブの最適化が求められるため、専門知識が無い状態での広告運用で成果を出すのは非常に困難です。ちなみに、YouTube広告におけるクリエイティブとは、広告として出稿する動画のことを指します。
しかし、YouTube広告は適切に運用することで、他の広告以上に即効性があり、ROAS(費用対効果)が高い傾向にあります。なお、ROASを求める計算式は下記の通りです。
売上 ÷ 広告出稿費用 × 100(%)
現に弊社(株式会社ノックス)でも、YouTube広告でROAS2,000%を出した事例もあります。
株式会社ノックスでは、商品販売用のLP制作から広告用の動画クリエイティブ、広告の出稿・改善まで一気通貫で承ることが可能です。
月額15万円以上の広告予算を確保できる企業様で、YouTube広告の概要に魅力を感じている場合は、ぜひ一度株式会社ノックスにご相談ください。
YouTube広告の種類
一口に「YouTube広告」と言っても、下記のように5種類に細分化されます。
- インストリーム広告
- ディスカバリー広告
- バンパー広告
- アウトストリーム広告
- マストヘッド広告
それぞれの広告の特徴を順番に解説します。
なお、特にこだわりや知見がない場合は、インストリーム広告から取り組むと良いでしょう。
インストリーム
インストリーム広告とは、動画の最初や途中に挟まる動画広告のことです。YouTube Premiumに入っていないすべてのユーザーに、確実に広告を見てもらえます。
インストリーム広告は、大きく2種類に分けられます。
5秒後にスキップできる「スキッパブル広告」と、15秒のスキップ不可の「ノンスキッパブル広告」です。スキッパブル広告は広告出稿費が安く抑えられる分、5秒後にはスキップされる可能性が高いため、最初の5秒で視聴者を惹きつけるクリエイティブが必要です。
一方のノンスキッパブル広告はスキップされないため、伝えたい情報を確実に受け手に共有できます。
しかし、視聴者から面倒がられる上に、広告出稿費用が高くなるリスクがあります。まずは、安価に始められるスキッパブル広告から取り組むことを推奨します。
ディスカバリー
ディスカバリー広告とは、関連動画や検索結果の表示欄の一番上に表示される広告のことです。
広告がクリックされることで、初めて動画が再生されます。常に一番上に表示されるため、確実にユーザーに自社商品を訴求できます。
クリックするユーザーは、既に商品やサービスに興味を持っている可能性が高いため、クリックから成約に繋がりやすいことが特徴です。
なお、ディスカバリー広告は1クリックあたりで広告費用が請求されるため、予算管理がしやすいと同時に、安価に始められるYouTube広告です。
バンパー
バンパー広告は、インストリーム広告と同様に、動画の前後や中で動画が再生される広告です。
スキップできない動画を、6秒間ユーザーに見せられます。バンパー広告は、ブランド認知度アップに高い効果があり、商品やサービスの認知を拡大させたいときに利用すると良いでしょう。
6秒の間にインパクトを与えるクリエイティブを作ることで、より高い効果が見込めます。
強制的に視聴者に広告を見せられる一方で、広告出稿単価は比較的高いため、予算との相談をしながら出稿しましょう。
アウトストリーム
アウトストリーム広告とは、YouTube内では配信されず、YouTubeからパートナーとして認定されたWebサイトやWebアプリで流れる動画広告のことです。
動画はミュート状態で再生されるため、視聴者にとって煩雑に感じられる可能性が低く、多くのユーザーに動画による訴求を行えます。
リーズナブルに動画にリーチさせられるので、クリエイティブに自信がある場合は出稿を検討すべきでしょう。
マストヘッド
マストヘッド広告とは、YouTubeのホーム画面の先頭に表示させられる動画広告のことです。
他の広告のように細かなターゲティングが行えず、国単位での出稿になるため、非常に多額の広告費用を要します。
しかし、ブランドの認知度を急速に高められるため、予算がある大企業などにおすすめのYouTube広告です。
インフルエンサーを起用してタイアップを図る
ここまで、YouTubeマーケティングの方法として、自社チャンネルの開設とYouTube広告をご紹介しました。
その上で、YouTubeチャンネルの開設やYouTube広告以外のYouTubeマーケティングとして、インフルエンサーの起用によるタイアップが挙げられます。
インフルエンサーを起用すれば、自社でチャンネルを育てる必要も、広告のクリエイティブを作成する必要もありません。
インフルエンサーに商品やサービスを使ってもらい、動画を投稿してもらうだけでマーケティングが完結します。
既にファンを獲得しているYouTuberを起用することで、そのYouTuberのファン層に、自社商品やサービスを効率よく認知させられます。
また、視聴者からの信頼を獲得しているYouTuberが宣伝を行うため、そのまま視聴者が購入することも珍しくありません。
つまり、インフルエンサーの起用は、インフルエンサーの信用を借りる形で商品やサービスを販売する手段なのです。
インフルエンサー起用にかかる費用相場は、一般的にはYouTubeチャンネル登録者の2〜4倍です。決して安い宣伝広告費ではないため、起用するインフルエンサーは慎重に選びましょう。
よくある失敗として、商品の減価率を考えずにインフルエンサーを起用した結果、赤字に陥ってしまうケースが見られます。必ず、商品原価や粗利を踏まえた上で、予算を考えてインフルエンサーを起用しましょう。
YouTube市場は強い拡大傾向にある
YouTube市場は非常に強い拡大を見せており、サイバーエージェントの発表によると、上記の画像のようにこれからもYouTube広告の市場規模は大きくなると予想されています。
これからの時代は、ますます多くのユーザーがYouTubeから情報を収集するようになるでしょう。
その中には一般消費者層はもちろんのこと、今まで流入してこなかった経営者層や企業の決裁権者層も、ますます流入してくると考えられます。
実際にHootsuiteの「Digital 2020: October Update」によると、B to B企業の担当者の50.9%が、YouTubeによって情報収集を行っているというデータが出ています。
2022年現在では、当時以上にビジネスに関するコンテンツが増えているため、これからより一層YouTubeを用いて情報を収集する企業の担当者は増えると考えられます。
実際に、弊社(株式会社ノックス)が運用する「WEB集客専門チャンネル」は、B to BのWEB集客を中心に動画を投稿しています。
弊社のYouTubeチャンネルを見て、弊社にWEB集客の代行業務の問い合わせをいただく機会も多く、動画本数は40本前後ながら、売上は2,000万円を超えています。
このように、YouTubeを適切に運用することで、B to B企業の担当者に自社の強みをアピールしながら売上に繋げられるのです。
YouTubeを用いたマーケティングや集客に関しては、下記の記事で詳しく解説しています。YouTubeマーケティングで中長期的に売上を伸ばしたい方は、こちらも併せて参考にしてください。
【2022年】YouTube集客で押さえるべき7つのコツ|費用対効果も解説
ショートムービー(TikTok)と比較するYouTubeマーケティングのメリット
TikTokの台頭により、ショートムービーが急速に普及しています。
アメリカなどでは、YouTube以上にショートムービーの再生時間が長くなっていることから、YouTubeよりもTikTokに取り組んだほうが良いのではと考えている方も多いでしょう。
確かにTikTok市場の伸びは目覚ましいですが、先述した通り、YouTubeは世界で20億人のユーザーを抱え、日本だけでも7,000万人のユーザーがいます。
一方で、日本のTikTokユーザーは900万人前後であり、視聴者層も30〜40代の男性に偏っている傾向にあります。
また、使用用途も娯楽であることがほとんどであり、情報収集手段として利用しているユーザーはごく少数です。
その上、アクティブユーザー数や、ターゲットユーザー数のどちらもとっても、TikTokよりもYouTubeのほうが多いことは明らかです。
TikTokはトレンド性が高いため、一見YouTubeを超える市場規模があるように見えますが、マーケティング効果の観点で言うと、YouTubeのほうが圧倒的に規模が大きいでしょう。
コンテンツの資産性の高さも考慮すると、安定した集客を目指すのであれば、YouTubeのほうが効果的です。
ただし、ターゲットによってはTikTokのほうが向いているケースもあるため、ターゲットユーザーがどちらのプラットフォームにいるのかを精査することが大切です。
その上で、目的を踏まえて注力するプラットフォームを決めなければなりません。
ここからは、YouTubeとTikTokの住み分けについて詳細に解説します。
B to Bで運用する場合は圧倒的にYouTube
B to B企業が、売上を作ることを目的に動画メディアを運用する場合は、圧倒的にYouTubeがおすすめです。
先述したように、企業の担当者の情報収集手段として、YouTubeは非常にメジャーなものになりつつあります。
さらに、YouTube動画は一つひとつの動画の情報量が多いため、視聴者を教育できます。
ここで言う「教育」とは、潜在ニーズを顕在ニーズまで引き上げ、自社の商品やサービスの購買意欲を高めることです。
つまり、YouTube上で認知の獲得から教育、コンバージョンまでを一貫して行えるということです。
さらに、ユーザーの属性が多岐にわたるため、動画ジャンルの縛りもありません。
個人はもちろんのこと、企業の担当者や決済権者まで広い属性のユーザーがいるため、どのようなジャンルの動画でもチャンネルを伸ばす可能性があるのです。
企業の権威性の獲得やユーザーとの信頼構築をした上で売上を作りたい場合は、YouTube一択と言って間違い無いでしょう。
B to Cでファンを増やしたい場合はTikTokも検討の余地あり
B to Cで一般消費者層のファンを増やし、売上に繋げていきたい場合は、TikTokの運用を行うのも手段の1つです。
ショートムービーは動画時間が短いため、量産が可能である上、視聴者も連続して視聴することが可能です。
単純接触効果によって、視聴者を一気にファン化させられる可能性があるでしょう。
また、TikTokのアルゴリズムの特徴として、新規アカウントを非常に優遇するというものがあります。
一定の動画の質が担保されていることは前提ではありますが、最初の数本は一定のインプレッション数が確保されるため、フォロワーや再生数は伸ばしやすいです。
ただし、YouTubeのチャンネル登録者に比べると中身の薄いリストとなるため、フォロワーの中で売上に繋がるユーザーは少数に絞られると言えるでしょう。
とはいえ、一般消費者層に広くリーチできることは事実です。to Cの商品やサービスのある企業は、積極的にTikTokに取り組んでみるのも良いでしょう。
広告費が安いためターゲットユーザーがいる場合はTikTok広告もあり
2022年4月時点で、TikTokの広告費は、他媒体に比べて非常に安く抑えられる傾向にあります。
なぜなら、TikTokはまだ発展途上のプラットフォームであり、TikTok側が広告出稿主を優遇している傾向にあるからです。
その一方で、ユーザー数は急速に伸びているため、ROASが伸びやすい傾向にあります。
同時に、CPA(1顧客の獲得あたりに必要なコスト)を抑えられる傾向にあるため、TikTok広告を上手に活用すれば低コストで多くの顧客を獲得できる可能性が高いです。
特に、to C商材や若年層をターゲットにした商材で効果が出やすい傾向にあるため、それらの商品やサービスを持っている企業は、TikTok広告を出稿してみて効果検証をしてみるのも良いでしょう。
YouTubeマーケティングに好ましい動画制作
YouTubeマーケティングを行う上で、どのような動画を制作するかは非常に重要です。YouTubeに投稿する動画として、効果的なものは大きく下記の5つです。
- チュートリアル動画
- ケーススタディ
- 業界の基本テクニック解説動画
- コメントが多く残される動画
- YouTube LIVE
それぞれ順番に解説します。
チュートリアル動画
チュートリアル動画とは、商品やサービスの使い方を解説する動画のことです。
チュートリアル動画をYouTubeに投稿しておくことで、新規ユーザーの獲得は難しいものの、既存顧客の満足度を高める効果があります。
また、チュートリアル動画を事前に作っておくことで、顧客の疑問に都度回答する必要がなくなり、業務効率化に繋がるでしょう。
詳しくは後述しますが、一定数以上の顧客を抱えている企業の多くは、YouTube上に商品やサービスのチュートリアル動画を掲載しています。
このチュートリアル動画をあえてオープンな媒体に掲載することで、検討段階の顧客に安心感を与えられ、結果的に売上にも繋げることも可能です。
ケーススタディ
ケーススタディに関する動画を作ることで、検討段階の顧客を成約まで繋げることが可能です。
ケーススタディとは、商品やサービスを提供する中で生まれた成功事例や失敗事例のことです。
ケーススタディを動画で分かりやすくまとめることで、顧客に商品やサービスの必要性を強く訴求できるとともに、成約に繋げられるでしょう。
ケーススタディの動画については、1本の動画でまとめて解説しても、数本の動画に分けて解説しても問題ありません。
後述する、業界の基本テクニック解説動画の途中に入れる形で、ケーススタディを紹介するのも1つの手段でしょう。
業界の基本テクニック解説動画
業界の基本テクニックを解説し、視聴者にとって有益な情報を伝えることで、YouTubeチャンネルを伸ばすことも大切です。
業界のテクニック解説動画は、新規顧客の獲得に非常に有効です。
Hootsuiteの「The Global State of Digital 2022」によると、すべての年代において、40%ほどのユーザーが広告をブロックしています。
さらに、これから決済権を持つこととなる20~30代においてその傾向は顕著です。
このデータは、広告頼りの新規顧客の獲得に限界が来る日が近く、広告以外の新規顧客獲得の戦略を立てる必要があることを示唆しています。
そこで大きな役割を果たすのが、YouTubeでの業界のテクニック解説動画などの、視聴者にとって有益な動画です。
視聴者に質の高い情報を提供し続けることで、少しずつ視聴者が増えていき、新規顧客の獲得に繋がります。
弊社(株式会社ノックス)の「WEB集客専門チャンネル」では、テクニックの解説動画がほとんどです。テクニックの解説動画を出し続けることで、徐々に視聴者が増えてきて、多くのリード獲得に繋がっています。
テクニック動画では、視聴者の目線に寄り添い、視聴者がどのような疑問を感じているのかに応える動画を出すことが大切です。
競合チャンネルにはなく、先述したケーススタディのように、自社にしか出せない情報を入れることで視聴者の満足度が高まり、チャンネル全体が伸びやすくなります。
なお、業界のテクニック解説動画を投稿し、視聴者の満足度を高めるためには、動画の「視聴維持率」を高く保つことが必要不可欠です。
視聴維持率とは、1本の動画でどれくらい継続視聴し続けたかを示す指標のことです。視聴維持率が高いほど、より最後のほうまで動画が視聴されたと捉えられます。
視聴維持率を上げるにも、台本を徹底的に作りこみましょう。台本を作ることで、伝えるべき情報を、最も伝わりやすい順番・表現で視聴者に伝えられます。
「WEB集客専門チャンネル」でも、チャンネル運用の途中で台本を作成するようになった結果、視聴維持率が10%以上向上しました。
チャンネル初期から良いスタートダッシュを切るためにも、必ず台本を作成した上で動画の撮影を行いましょう。
コメントを多く残される動画
「〇〇の動画を撮影してほしい」など、視聴者からコメントにて要望のある動画は、積極的に撮影しましょう。コメント=視聴者が求めている内容なので、視聴維持率も高くなる傾向にあります。
さらに、ファンとの双方向型のコミュニケーションをコメントによって行えるため、視聴者のファン化にも繋がります。
視聴者のニーズの把握もコメントを通じてできるため、視聴者にコメントしてもらえるように動画内で促すことも大切です。
ただし、コメントの内容すべてが視聴者のニーズが反映されたものであるとは限りません。
視聴者のコメントの中には、視聴者全体が求めておらず、コメント主本人のみが望んでいるものもあるでしょう。
コメントをすべて視聴者全体のニーズとして受け取るのではなく、動画化する意義があるのかを吟味した上で企画を立てましょう。
YouTubeライブ
YouTubeライブを行うことで、チャンネル登録者をより濃いファンに昇華させられます。
YouTubeライブは、YouTubeを経由して生配信を行える機能であり、視聴者のコメントをリアルタイムで確認しながら話せます。
そのため、即座に視聴者のニーズを汲み取るとともに、視聴者が求めている情報を提供できることが強みです。
なお、ただの質問回答会にした場合は、視聴者にとってリアルタイムで情報を得る価値が少なくなるため、ライブ内で質問回答とは別の有益な情報発信を行えると非常に良いです。
実際に、株式会社ノックスではYouTubeライブの中で、SEOに関する専門性の高い内容を解説しました。
さらに、ライブを見てくれた方限定のプレゼントを配布することで、より視聴者のファン化を促した結果、YouTubeライブ配信前に比べて、チャンネル登録者が50人以上増加しました。
このように、YouTubeライブを行うことで視聴者との距離をより近くするとともに、視聴者のファン化や感度の高いリード獲得に繋げられるのです。
YouTubeマーケティングの基本テクニック
YouTubeマーケティングを適切に行うためには、非常に多くの注意点を押さえる必要があります。
そもそも、YouTubeマーケティングは非常に専門性の高い領域であり、ノウハウ無しにYouTubeチャンネルの運用を行うのは無謀としか言いようがありません。
しかし、下記の注意点を押さえてYouTubeを運用することで、大きな失敗を犯してしまうリスクを軽減できます。
- ペルソナ(ターゲットユーザー)を決める
- 競合調査を必ず行う
- 競合に負けないチャンネルの世界観を作る
- サムネイルと編集はクオリティを担保する
- 台本を必ず作成する
- YouTubeアナリティクスを使って改善を行う
- あまりにも再生されない動画は削除する
- 撮影機材は必要最低限のスタートでOK
ここからは、上記のそれぞれのポイントを順番に解説します。
ペルソナ(ターゲットユーザー)を決める
YouTubeチャンネルを運用する前に、必ずターゲットとペルソナを明確に決めましょう。
ターゲットやペルソナを決めていない状態でYouTubeチャンネルを運用すると、発信する内容に大きなブレが生じます。
発信内容のブレによって、本来動画を届けるべきユーザーに情報を届けられなかったり、チャンネルが伸びにくくなったりします。
一度ターゲットやペルソナを見失ったYouTubeチャンネルは、再起させることが非常に困難です。
無駄な労力や費用をかけないためにも、ターゲットとペルソナを明確に定めた上でYouTubeチャンネルの運用を行いましょう。
競合調査を必ず行う
YouTubeチャンネルの運用前には、ペルソナ設定と同時に競合調査を必ず行いましょう。
競合調査をすることで、参入しようとしているジャンルの競合性や、チャンネル登録者の天井が分かるうえに、どのような動画が伸びるのかを事前に確認できます。
競合を調査し、伸びている動画のテーマで独自性を持たせられれば、動画が伸びる可能性は非常に高いでしょう。
また、競合が強すぎる場合は、切り口を変えた発信をすることが必要です。
たとえば、教育系のジャンルでは、「中田敦彦のYouTube大学」が非常に強いチャンネルです。
このチャンネルのコピーをしたところで、YouTubeチャンネルを伸ばすことは不可能に等しいでしょう。
この場合は、対象年齢を大幅に上げたり、1つの話題に特化したりするなどの工夫が必要になります。
競合チャンネルを確認した上で、自社でしか打ち出せない優位性を保つことを意識しましょう。
競合に負けないチャンネルの世界観を作る
上記の競合調査を行った上で、競合に負けないチャンネルの世界観を作ることが大切です。
チャンネルの世界観とは、そのチャンネル独自のオリジナリティのことであり、世界感の無いチャンネルが成長することはありません。
YouTubeチャンネルの運用において、自社独自の情報や世界観を作ることで、動画の質が高まり、より多くの視聴者の獲得が可能になります。
チャンネルの世界観の作り方は実に多様です。チャンネルの世界観を作るための要素の代表例は下記の通りです。
- 動画内の情報の質
- サムネイルデザインの統一
- チャンネルアートのデザイン
- 尖った発信内容
- 演者の口調や癖
チャンネルの世界観については、「これが良い」という答えは存在しません。しかし、他のチャンネルにはないオリジナリティが求められます。
他のYouTubeチャンネルには無くて、自分のチャンネルでは実現可能なオリジナルの要素を、チャンネルに加えるように心掛けましょう。
サムネイルと編集はクオリティを担保する
YouTubeにTV業界の人材が入ってきたことも影響し、視聴者がYouTubeの動画に求めるクオリティも年々高まっています。
そのため、どれだけ動画の内容が有益であったとしても、動画のクオリティが低ければ情報を受け取ろうともしてくれません。
動画の質については、「動画編集」が大きな役割を担っています。
そのため、動画編集は経験者が行い、常に質の高い動画をYouTubeに投稿できる体制を整えることが大切です。
また、サムネイルのクオリティも、YouTubeチャンネルを伸ばす上で非常に重要です。
なぜなら、YouTubeチャンネルの成長には、チャンネル全体のクリック率が関係しており、さらにそのクリック率は、サムネイルのクオリティによって左右されるからです。
そのため、一目で動画の内容が分かるとともに、視聴者を惹きつけるサムネイルを作ることが求められます。
クリック率の高いサムネイルを作る上で、押さえるべきポイントの一部は下記の通りです。
- 視認性の高い文字の大きさと色
- 13文字程度で視聴者を惹きつけるコピー
- 一目でそのチャンネルの動画だと分かる統一感
その他にも、サムネイルを作成する際のポイントは非常に多いです。動画の編集と同様に専門性が高く、クオリティも求められるため、専門家に外注することをおすすめします。
弊社(株式会社ノックス)では、動画1本23,000円〜で動画編集とサムネイル制作を承っております。
ただの編集の請負に留まらず、適宜動画や企画に対するフィードバックも行うため、制作にかかる労力を減らしつつ、プロのYouTubeコンサルタントの意見を取り入れることが可能です。
YouTube運用を行っているものの、制作にかかる時間と労力に課題を感じている企業は、まずはお気軽に無料でご相談ください。
台本を必ず作成する
YouTubeの動画を撮影するにあたって、動画で話す内容の構成のみを作った状態で撮影を望む方が非常に多いです。
ここでの「構成」とは、話す内容を箇条書き等で簡単にまとめたもののことであり、「台本」とは、話す内容を一言一句欠かさずに文章にしたものです。
しかし、構成のみの状態で、視聴者の満足度に再現性を持たせることは不可能です。
構成しか考えていない状態で話すと、伝えたいことが空回りしたり、余計なことを言ってしまったりするため、本当に伝えたいことを伝えられないことが多くあります。
視聴者に分かりやすく情報を伝え、満足度を高めるためには、台本の作成が欠かせません。
多くのYouTubeに取り組む企業は、撮影前に構成を作ることがあっても、台本を作るケースは稀です。
その結果、内容の整理がされないまま情報を発信することとなり、視聴者の満足度が大きく低下してしまうのです。
面倒に感じるものの、話す内容を一言一句漏らさずに文字として書き起こし、推敲を重ねることで視聴者にとってより分かりやすい動画となります。
その結果、視聴者にとってより有益な動画となるだけではなく、視聴者の満足度が大きく向上し、チャンネルの成長に繋がるのです。
YouTubeアナリティクスを使って改善を行う
YouTubeチャンネルを運用する際は、投稿した動画の分析と改善が必要不可欠です。
YouTubeに失敗する企業の多くは、投稿した動画を分析せず、視聴者のニーズを捉えられずに動画を投稿し続けてしまっています。
これでは、視聴者のニーズを満たす動画を投稿することは不可能でしょう。YouTubeチャンネルを運用する場合は、チャンネルの分析を毎日のように行い、視聴者の動向を確認しましょう。
分析を細かく行うことで、視聴者が求めているコンテンツが何なのかを的確に捉えられます。
効率良くチャンネルを伸ばすために、必ず確認すべき指標は下記の3つです。
- 平均再生率
- リピーターの数
- 視聴者の性別比率と年代比率
平均再生率
ユーザーのニーズや改善点を洗い出す際に最も便利な指標が、平均再生率です。平均再生率とは、どれだけ長く動画を視聴したのかの指標になるものです。
平均再生率が高い動画は、視聴者のニーズに合っている可能性が高く、視聴者の満足度が高いと言えるでしょう。
平均再生率の高い動画から、どうして視聴者が長時間視聴し続けたのかを探ることによって、視聴者の真のニーズが見えてきます。
リピーターの数
リピーターの数が多いほど、動画への満足度が高いと判断できます。
高評価や平均再生率が1本あたりの動画単体で見る指標であることに対して、チャンネル全体の満足度はリピーターの数で確認できます。
リピーター数は、チャンネル全体の動画本数が10本以上投稿できたタイミングから確認しましょう。
性別比率と年代比率
本当にターゲットに動画が届いているかを確認する指標として、視聴者の性別比率と年代比率が挙げられます。
YouTubeから売上を作るためには、適切に動画がターゲットに届いているかを必ず確認しなければなりません。
視聴者の属性を常に確認して、ターゲットに動画が届いているのかを確かめましょう。
さらに、詳細なYouTubeアナリティクスの分析と改善方法は、下記の記事で解説しています。成功確率を高めるためにも、ぜひ参考にしてください。
【全画像付き】YouTubeアナリティクスの見方とポイントを徹底解説
あまりにも再生されない動画は削除する
投稿した動画の中で、あまりにも視聴されない動画があるということは、その動画が視聴者のニーズを満たしていないということです。
YouTubeチャンネル内は、すべてターゲットに適した動画になっていることが理想的であり、ユーザーにとってノイズとなる動画は0にすることが大切です。
そのため、あまりにも再生されない動画は削除しましょう。
「せっかく作ったのに」ともったいなく感じることもありますが、チャンネルの伸びを阻害したり、視聴者が離脱したりする要因はできるだけ早く摘み取ることが大切です。
現に、弊社(株式会社ノックス)が運営している「WEB集客専門チャンネル」でも、既に動画を5本ほど非公開にしています。
その結果、視聴者のニーズに沿った動画のみがチャンネルの中にある状態にでき、視聴者がチャンネルページから動画を回遊しやすくなっています。
撮影機材は必要最低限のスタートでOK
YouTubeに自社で取り組む場合に、動画撮影機材を揃える必要があると考えている企業は多いのではないでしょうか。
初期コストを下げるためにも、撮影機材は必要最低限に止めておくことをおすすめします。
また、必要最低限の撮影機材は下記の通りです。
- スマートフォン(iPhoneX以上のものなら画質に問題はない)
- スマートフォン用の三脚
YouTubeに、4Kを超えるような高画質の動画は必要ありません。
現在のスマートフォンのカメラで撮れる画質の動画で十分なので、YouTubeのためだけにカメラを買う必要はないでしょう。
また、よほど演者が遠くで話す場合や、雑音の多い外で撮影しない場合は、マイクもスマートフォン内蔵のもので問題ありません。三脚は通販サイト等でも数千円で購入できるため、購入しておくことを推奨します。
また、YouTubeマーケティングにおける基本的なテクニックについては、下記の資料にて網羅的に解説しています。
無料でダウンロードできるので、YouTubeに取り組む前に必ず確認して、YouTube運用における失敗のリスクの最小化を図りましょう。
YouTubeマーケティングに重要なアルゴリズムの仕組み
YouTubeマーケティングを行うにあたって、YouTubeのアルゴリズムを把握することは非常に大切です。
YouTubeのアルゴリズムは非常に優秀なので、質の良い動画を投稿し続けることができれば、アルゴリズムによって自然と視聴者は増えてくるでしょう。
しかし、YouTubeのアルゴリズムを理解した上で動画を制作しなければ、質の良い動画を作ることは不可能です。
YouTubeのアルゴリズムの中でも、押さえておくべき項目は下記の通りです。
- 大前提としてのYouTubeの目的
- 動画のパフォーマンスをランキング化している
- 視聴履歴に類似する動画をユーザーに配信している
- 検索結果に用事させるにはYouTubeSEOでキーワード検索に最適化させる必要がある
- YouTubeの動画が再生される経路
それぞれ順番に解説します。
大前提としてYouTubeの目的とは
YouTubeのアルゴリズムの目的は、「ユーザーを1秒でも長く、YouTubeに滞在させること」です。
なぜなら、動画が再生されればされるほど広告が回り、YouTubeに売上がもたらされるからです。
そのため、YouTubeのアルゴリズムは、少しでもYouTubeにユーザーを滞在させられる動画やチャンネルを優遇します。
具体的には、平均視聴時間の長い動画や、クリック率の高い動画やチャンネルなどです。
つまりYouTubeのアルゴリズムは、ユーザーを長時間滞在させられる、質の高い動画やチャンネルを優遇するのです。
①:動画のパフォーマンスをランキング化している
YouTubeは、直近で多く再生されており、かつパフォーマンスの高い動画を「急上昇」の欄でランキング形式で紹介しています。
急上昇に入ることで、非常に多くのユーザーにリーチできて再生数が急激に上がるものの、企業のYouTubeチャンネルで急上昇を目指すのは不可能と言っても過言ではありません。
なぜなら、「急上昇」としてランキング表示される動画のほとんどは、エンタメ系など万人受けする動画ばかりになる傾向が強いからです。
YouTubeを企業として運用する場合、特定のターゲットに向けた特化型の動画となるため、それほど多くの視聴者を集められません。
また、急上昇に載せるためにはチャンネル登録者を100万人以上集めるYouTuberが競合となるため、さっさと諦めて他の露出を図ったほうが賢明でしょう。
②:視聴履歴に類似するユーザーに動画を配信する
YouTubeのアルゴリズムは非常に優秀であり、ユーザーの視聴履歴から、ユーザーが求めている動画を的確に把握します。
その上で、視聴者が求める動画をおすすめ欄に表示させるのです。
そのため、ターゲットを絞ったチャンネルを作ることで、アルゴリズムが勝手にターゲットユーザーに対して動画を届けてくれるのです。
③:YouTubeSEOでキーワード検索に最適化する
YouTubeの検索結果は、アルゴリズムが動画のタイトルや概要欄、タグなどから動画の内容を理解した上で最適な結果が表示されます。
YouTubeの検索結果で上位を獲得することで、多くのターゲットユーザーに動画を届けることが可能です。
そのためには、YouTubeSEOでキーワード検索に最適化する必要があります。動画のタイトルやタグに、狙った検索キーワードを盛り込むように心がけましょう。
なお、YouTubeSEOに関しては下記の記事で解説しています。
YouTubeコンサルとして弊社が提供できる知見もご紹介していますので、併せてご覧ください。
【YouTubeSEO】コンサルができることと再生回数を増やす基本施策
YouTubeの動画が再生される経路
YouTubeの動画が再生されるまでには、ここまで解説したように、急上昇ランキング・おすすめ表示・YouTube検索の3つの経路があります。
それぞれの経路から視聴者を獲得できるように、アルゴリズムに最適化した動画を作ったり、タイトルや概要欄の設定を行ったりすることが大切です。
これらの施策を地道に行うことで、チャンネル全体の再生数が徐々に上がっていき、後ほど詳しく解説する自社のKPIが達成しやすくなります。
YouTubeアルゴリズムの攻略に必要な要素
YouTubeのアルゴリズム攻略には、様々な要素が絡まってきます。
YouTubeアルゴリズムを攻略する際に、押さえておくべき点は下記の通りです。
- 初速の再生回数
- 検索キーワードと動画の内容の関連性
- 平均再生率(視聴維持率)
- 1本あたりの動画の長さ
- クリック率
- コメント・シェア数などのエンゲージメント率
- チャンネル登録者数
上記の要素に対して、上から順に対策を行うことが大切です。それぞれ順番に解説します。
初速の再生回数
YouTubeは、公開後の初速の再生回数によってその動画の価値を判断します。
そのため、動画を公開してからできる限り早い段階で、多くの視聴者を獲得することが大切です。
そのためには、下記のポイントに注意して動画を作る必要があります。
- 既存の視聴者に求められている動画を作る
- クリック率の高いサムネイルを作成する
- アクティブユーザーの多い時間帯に投稿する
YouTubeはアルゴリズムの関係で、自社チャンネルの動画を見たことがあるユーザーのオススメ欄に、新着動画を表示させます。
そのため、既存視聴者に求められている動画を投稿することで、真っ先に既存視聴者が動画を視聴するため、動画の初動が良くなる可能性が高いです。
また、動画を見てもらうために、クリック率の高いサムネイルを作ることも大切です。
なお、投稿時間による影響も非常に多いです。
朝の通勤時間や、夕方から夜にかけてYouTubeのアクティブユーザー数は増えていきます。
そのため、上記の時間に投稿することで初速を高められるのです。
特別な意図がなければ、最もアクティブユーザーの多い18~20時に投稿することをおすすめします。
検索キーワードと動画の内容の関連性
YouTubeSEOを考慮したタイトル付けが必要であると解説したものの、検索キーワードと動画の内容は、整合性が取れてなければなりません。
整合性が取れていなければ、再生回数を稼げていたとしても、視聴維持率が大きく低下して動画が伸びにくくなります。
そのため、狙う検索キーワードの検索意図を把握し、ユーザーの悩みを解決できる動画を作成するようにしましょう。
なお、サムネイルについても同様のことが言えます。
クリック率を求めて動画の内容を過剰にしたり、動画の内容と異なるサムネイルを作ったりすると、視聴者の離脱の原因になります。
常に狙う検索キーワードに合わせて、内容と整合性が取れているものを制作しましょう。
平均再生率(視聴維持率)
これまでにも触れてきているとおり、YouTubeのアルゴリズムは「平均再生率」を非常に重視しています。
なぜなら、平均再生率が高い動画は、ユーザーを長時間YouTubeに留められる上に、視聴者から「見る価値のある動画である」とみなされているからです。
YouTubeは、視聴者を満足させる質の高い動画を優遇します。したがって、常に平均再生率はチェックするように心掛けましょう。
また、平均再生率が高い動画を作るためには、視聴者に分かりやすく情報を伝える台本が必要不可欠です。
必ず、動画撮影前には台本を作成するとともに、視聴者が分かりやすいように推敲を重ねた上で動画制作に取り掛かりましょう。
1本あたりの動画の長さ
1本あたりの動画の長さも、アルゴリズムに影響します。
YouTubeのアルゴリズムは、ユーザーを長時間YouTube上に留めることを求めるため、再生時間の長い動画を優遇する傾向にあります。
ただし、ただ長いだけの動画は視聴者の離脱を促す結果になるため、注意が必要です。
高いクオリティを担保した状態で、初めて長い動画が優遇されるということを肝に銘じておきましょう。
ちなみに、1本あたりの動画の長さに気を遣って動画制作をする必要はありません。
冗長な長い動画よりも、質の高い短い動画のほうがユーザーに好まれるからです。
動画の長さは、視聴者を満足させるための台本作成の結果論に過ぎないため、あえて意識せずに取り組んでも問題ないでしょう。
クリック率
クリック率が高いほど、必然的に視聴回数は増えます。
そして、YouTubeのアルゴリズムはクリック率の高い動画を優遇する傾向にあるため、常にクリック率の改善を試みるようにしましょう。
クリック率は、「サムネイルのクオリティ」と「タイトル」に大きく左右されます。
これらの改善を常に行い、クリック率向上に努めることが大切です。ちなみに、クリック率の目安は下記の通りです。
- チャンネル登録者500人未満の場合は、10%を目指す
- チャンネル登録者500~1,000人の場合は、8%を目指す
- チャンネル登録者1,000人以上の場合は、5%を目指す
基本的には、クリック率3%が1つのボーダーラインとなっており、この数値を下回った場合は、改善案を考える必要があります。
ただし、チャンネル登録者の10倍以上の再生回数がある動画については、非常に広い属性のユーザーに表示されているため、3%を切ることも少なくありません。
コメント数・シェア数などのエンゲージメント率
コメントやシェアの数が多い動画ほど、視聴者からのエンゲージメントが高い動画であることから、YouTubeアルゴリズムからの優遇を受けられます。
これらの数値を高めるためには、動画内でコメントやシェアの誘導を行うことが大切です。
動画を作る際に忘れがちになるものの、動画の導入とまとめの部分で、1回ずつ促すように心掛けましょう。
チャンネル登録者数
チャンネル登録者が多いチャンネルは、その分多くの視聴者を獲得していることと同義であるため、YouTubeアルゴリズムから優遇されます。
さらに、そのチャンネル登録者を満足させる動画を継続的に投稿することで、リピーターを活発にさせられます。
その結果、エンゲージメントが高まり、新規ユーザーにも動画が届きやすくなるのです。
ただし、チャンネル登録者が多くても、既存の登録者が満足するコンテンツを作れなければ、YouTubeアルゴリズムはマイナスの評価を下します。
新規のチャンネル登録者を増やすことに躍起になるのではなく、常に既存の登録者を満足させる動画を作ることを心掛けましょう。
YouTubeマーケティングで本質的に求めるKPI
YouTubeマーケティングを行う際は、他の広告媒体と同じように、KPIを事前に決定することが重要になります。
YouTubeにおけるKPIとして、再生回数やチャンネル登録者を定める企業も非常に多いものの、それらは大きな間違いです。
なぜなら、企業のYouTubeチャンネルの目的は、再生回数やチャンネル登録者を増やすことではなく、「YouTube経由から売上を伸ばす」ことにあるからです。
チャンネル登録者や再生回数をKPIの指標として定めると、数値目標を達成したとしても、成約に繋がらない視聴者が集まり、結果的に売上に繋がらない状態になる可能性が高まります。
そのため、KPIとして定める数字は、「問い合わせ数」や「リード獲得数」といった売上に直結する指標で定めましょう。
そうすることで、着実に成約に繋がる視聴者を積み上げられます。
弊社(株式会社ノックス)が運用している「WEB集客専門チャンネル」も、リード獲得数をKPIに設定しています。
その上で適切に運用した結果、動画本数40本未満の状態で2,000万円の売上を獲得しています。
これは、常にリード獲得におけるターゲットに適した動画を投稿し続けてきたからであり、無理にチャンネル登録者を追わない運用を行ったからこそ実現できているのです。
YouTubeマーケティングの成功事例
ここからは、YouTubeマーケティングの成功事例について解説します。
先述した通り、YouTubeマーケティングはB to C企業のみならず、B to B企業でも活用されているため、自社のビジネスモデルに合った企業チャンネルを参考にすると良いでしょう。
B to B領域で成功しているYouTubeチャンネル
B to B領域で成功しているYouTubeチャンネルの代表例は下記の通りです。
- WEB集客専門チャンネル
- サイボウズ(Cybozu)
それぞれ順番に解説します。
WEB集客専門チャンネル
「WEB集客専門チャンネル」は、弊社(株式会社ノックス)が運営しているB to B領域のYouTubeチャンネルです。
先述したように、動画本数40本未満であるにもかかわらず、年間売上2,000万円以上獲得しています。
内容としては、主にSEOを中心としたWEB集客に関するノウハウの解説動画となっており、視聴者にとって有益な情報を発信し、信頼を積み上げることで問い合わせに繋げています。
中小企業ながら、YouTubeから売上を獲得している良い例と言えるでしょう。
サイボウズ(Cybozu)
「サイボウズ Office チャンネル」は、B to B企業のサイボウズ(Cybozu)が運用しているYouTubeチャンネルです。
サイボウズのサービスの中でも、中小企業をターゲットとしている「サイボウズ Office」の販促を行っています。
サービスの使い方を紹介しており、ターゲットにサービスの魅力を訴求し、使い方を解説しています。これによって、ユーザーの信頼性を担保することで売上に繋がているでしょう。
B to C領域で成功しているYouTubeチャンネル
B to C領域で成功しているYouTubeチャンネルの代表例は下記の通りです。
- Kanebo Cosmetics
- シャープ
- オリンパス
それぞれ順番に解説します。
Kanebo Cosmetics
「Kanebo Cosmetics」は、化粧品企業の株式会社カネボウ化粧品が運営しているYouTubeチャンネルです。
商品の紹介だけではなく、適切な化粧品の選び方や効果的な使い方を動画で解説しています。
YouTubeチャンネル内で商品の販促から、既存利用者に対するカスタマーサポートまでを一貫して行えます。
既にある程度の知名度がある企業や、サービスや商品が多い企業は参考にすると良いでしょう。
シャープ
「シャープ公式チャンネル SHARP」は、家電メーカーのシャープが運営しているYouTubeチャンネルです。
自社の家電の紹介とともに、具体的な活用方法をYouTube上で配信しています。
時には、CMを流すだけではなく、演者をキャスティングした上で動画を作ることで、より視聴者を惹きつけるYouTubeチャンネルにしています。
特に、家電の使い方を紹介する動画は、どのような業種の企業であったとしても、企画・クオリティの面で参考にすると良いでしょう。
オリンパス
「OMSystem JP」はオリンパスが運営しているYouTubeチャンネルです。
綺麗な写真の撮り方や写真家によるトークセッションなど、カメラブランドならではの発信を行っています。
カメラ好きのみにフォーカスを当てて、ターゲットに合ったコンテンツを制作している良い例と言えるでしょう。
カメラ業界に特化していながら1万人以上のチャンネル登録者を獲得していることから、業界特化のYouTubeチャンネルにも大きな可能性があることを証明しているチャンネルとなっています。
YouTubeマーケティングを成功させる7つのポイント
最後に、YouTubeマーケティングを成功させる7つのポイントについて解説します。
最低限、今から解説するポイントを押さえておけば、YouTubeマーケティングで大失敗することはないでしょう。
- YouTubeマーケティングの目的を明確にする
- ターゲットユーザーが求めているネタを洗い出す
- 競合チャンネルとの差別化を図る
- 訴求力のあるサムネイルを作成する
- クリック率の高いタイトルを設定する
- 動画投稿のスケジュールを担保する
- 知見がない場合は、運用代行を積極的に検討する
それぞれ順番を解説します。
YouTubeマーケティングの目的を明確にする
YouTubeマーケティングを行う上で、目的の明確化は非常に大切です。目的が売上なのか、信頼性の獲得なのかで、適切な運用方法は異なるからです。
また、目的が不明確なままでYouTubeチャンネルを運用してしまうと、発信内容がブレてしまい、結果的にチャンネルが伸びなかったり、ターゲットユーザーを獲得できなかったりするリスクがあります。
このような事態に陥ってしまうと、YouTubeに投下した予算や労力がすべて水の泡です。
YouTubeチャンネルを運用する前に、必ず目的を明確にするとともに、日々動画投稿をする上で目的に沿っているかを確認するようにしましょう。
ターゲットユーザーが求めているネタを洗い出す
YouTubeにおいて最も大切なことは、ターゲットユーザーが求めている情報を発信することです。
ターゲットユーザーが求めている動画を投稿することで、初めて自分のチャンネルの視聴者が増え、売上や信頼性の獲得に繋がります。
動画を投稿する前に、必ずターゲットユーザーが求めているネタを洗い出しましょう。
ネタを洗い出す際は、他媒体でトレンドとなっている業界のテーマや、競合チャンネルでよく伸びている動画のテーマを抜き取ることをおすすめします。
既にユーザーが集まっているテーマに対して、自社の独自コンテンツを盛り込んだ動画を投稿すれば、高い成果を得られやすくなります。
競合チャンネルとの差別化を図る
先述したように、既に伸びている動画のテーマを使って動画を作ったとしても、競合チャンネルとの差別化が必要です。
もし差別化できていない動画になっていれば、それはコピーコンテンツとなってしまい、視聴者からしてみれば、自社チャンネルを視聴する価値が無くなってしまいます。
そのため、必ず競合チャンネルとの差別化を図りましょう。なお、差別化については、下記の観点から行うと良いでしょう。
- 動画全体のクオリティ
- 自社内の生のデータを用いた解説
- 演者のキャラクター
常に、自社のYouTubeチャンネルのみができることは何かを探りながらYouTubeに取り組むことが大切です。
訴求力のあるサムネイルを作成する
先述したように、サムネイルはクリック率を高めるための重要な要素の1つです。
そのため、YouTubeチャンネルを運用する上では、常に訴求力の高いサムネイルを作ることが求められます。
サムネイルの訴求力は、デザインとコピーで決まります。
一目見ただけで、どのような内容の動画であるのかを明確に伝えられるサムネイル制作を心掛けましょう。
一目見ただけで、動画の内容が分かるサムネイルの例として、「WEB集客専門チャンネル」のサムネイルを見てみましょう。
上記のサムネイルは、「リライト術」と書くことで話題をはっきりと明示しつつ、「検索順位を上げる」という動画のベネフィットまで訴求しています。
このように、はっきりと動画内容とそれがもたらす成果を訴求できるサムネイルを作成しましょう。
クリック率の高いタイトルを設定する
クリック率を左右する要因は、サムネイルだけではありません。タイトルも非常に重要な要素の1つです。
視聴者が中身を見たくなるタイトルを設定することが、YouTubeチャンネルの運用には非常に重要です。
サムネイルの制作に注力している一方で、タイトルをないがしろにして失敗しているケースも非常に多く見られます。
クリック率の高いタイトルにするには、視聴者を惹きつけられるワードを入れることが大切です。
可能な限り、下記のようなワードを入れるように心掛けましょう。
- プラス訴求:完全版、プロが解説、最新、最高、無料
- マイナス訴求:危険、悪用厳禁、絶対、閲覧注意
ただしマイナス訴求をしすぎると、視聴者からの信頼性を獲得することが難しくなります。
企業としてYouTubeに取り組む場合は、プラス訴求を中心にしつつ、たまにマイナス訴求を行う程度に留めておくと良いでしょう。
動画投稿のスケジュールを担保する
視聴者が離れる1つの要因として、YouTubeの更新頻度が担保されていないことが挙げられます。
また、YouTubeのアルゴリズムも、非アクティブなYouTubeチャンネルの動画の評価を下げる傾向にあるため、動画投稿のスケジュールを担保しましょう。
YouTube上では、動画投稿から72時間経過すると、チャンネルが非アクティブであるとみなされるため、3日おきに投稿することが理想です。
ただし、急いで動画を投稿した結果、それぞれの動画の質が悪ければ本末転倒です。
動画のクオリティを担保できる頻度を決めて、それに則って動画を投稿するように心掛けましょう。
知見がない場合は運用代行を積極的に検討する
ここまで解説してきたように、YouTubeチャンネルの成長には、非常に多くの要素を押さえて運用することが必要不可欠です。
そのため、効率よくYouTubeで成果を上げるには、豊富な知見や経験を持った人材が運用する必要があります。
知見がない状態でYouTubeチャンネルを運用すると、費用や労力を割く一方で、成果がまったく出ないという事態になりかねません。
社内に、YouTube運用に関する知見や豊富な知識を持つ人材がいない場合は、運用代行の依頼を積極的に検討しましょう。
運用代行会社の力を借りることで、YouTubeのアルゴリズムを踏まえつつ、その企業の生のデータを活用した運用が可能になります。
その結果、効率良くチャンネルを伸ばせる可能性が非常に高まるでしょう。
費用はかかるものの、運用代行会社に対する費用を削減した結果、何も成果が出ずにYouTubeが大きな損失になることは珍しくありません。
YouTubeから効率良く売上を作るとともに、失敗のリスクを最小限に抑えるためにも、運用代行会社への依頼を積極的に検討しましょう。
YouTube運用代行を検討している方や、YouTubeを開始しようと考えている企業は、下記の記事もぜひ参考にしてください。
YouTubeの運用代行ができること|依頼するメリットと費用相場を解説
YouTubeマーケティングを今日から始めましょう
本記事では、YouTubeマーケティングを行う上で必要な知識や、注意点を網羅的に解説しました。
YouTubeマーケティングでは、YouTubeも売上を伸ばす手段の1つとして捉え、目先の数字に囚われないことが大切です。
再生回数やチャンネル登録者ではなく、リード獲得数にフォーカスしてYouTube運用を行いましょう。
YouTubeマーケティングを適切に行うためには、非常に豊富な知識と経験が必要であり、それらを持ち合わせていない人材が行うと失敗のリスクが非常に大きいです。
知識や経験を持っている人材が社内にいない場合は、YouTubeコンサルティングを依頼することをおすすめします。
弊社(株式会社ノックス)では、一気通貫でYouTubeマーケティングの全領域を支援する、実行支援型のコンサルティングと、ノウハウをすべて提供する内製化コンサルティングの両方を提供しています。
どちらのサービスとも、多くの企業のYouTube運用に携わり、売上を伸ばしてきたプロのコンサルタントが支援いたします。
なお、実行支援型と内製化コンサルティングのどちらが良いのかは、企業の状態や体制によっても大きく異なります。
株式会社ノックスでは、YouTube運用に関する無料相談を承っております。
そもそもYouTubeが貴社にとって本当に適切な施策であるのかという根本的な部分から考え、その企業に適したYouTubeマーケティングをご提案いたします。
YouTubeマーケティングの実施を検討している企業様は、ぜひ一度株式会社のックスまで無料でご相談ください。