YouTubeの競合分析のやり方、チャンネル分析に使えるツールについて紹介!
YouTubeチャンネルを運営するうえで、競合チャンネルの分析をせずに失敗している事例が散見されます。
実際に、競合分析をしようにも、分析のやり方や見るべきデータがわからない方も多いのではないでしょうか。
本記事では、競合チャンネルの分析方法がわからない方に向けて、競合分析のやり方や、おすすめのツールをご紹介します。
競合チャンネル分析から自社の動画を伸ばすポイントを徹底解説しているので、ぜひ参考にしてください。
YouTubeの競合分析を行う前に決めておくべきたった1つのこと
競合他社の分析を行う前に、貴社のYouTubeチャンネルのペルソナを決めましょう。
ペルソナとは、マーケティングをするうえで定める、ターゲットとなる仮想の人物像を指します。
ペルソナは、下記の要素を踏まえて、できるだけ細かく属性として設定します。
- 年齢・性別
- 性格
- 地域
- 職業
- 家族構成
- 休日の過ごし方・趣味
- 思想 など
YouTubeチャンネルを開設する際は、競合分析や動画投稿を開始する前に、ペルソナを決めましょう。
そもそも、競合分析をするにあたって、自社のペルソナを明確にしておかないと、他チャンネルの競合分析や、自社チャンネルの方向性も定まりません。
例えば、貴社が「筋トレ」ジャンルでYouTubeに参入するとします。
ペルソナの設定によって、下記のようにチャンネルの方向性が大きく変わるのです。
ペルソナ | 20代 男性 ボディービルダーを目指している | 40代 主婦 最近太ったことを気にしている |
YouTubeを見る目的 | 効率的に筋肉を付けたい 筋肉を付ける食事管理やメニューを知りたい ジムに行かなくても自宅で筋肉を付ける方法を知りたい | 軽く運動して脂肪を落としたい 毎日継続できるように楽しく運動したい 楽して痩せたい 綺麗に洋服を着たい |
動画の方向性 | 高負荷な筋トレ方法 タンパク質中心のレシピ おすすめのプロテイン 現役ボディービルダーとのコラボ 最新トレーニング器具の紹介 | 短時間の筋トレ シェイプアップ中心のメニュー 有酸素運動 姿勢改善 ダイエットルーティン |
上記のように「20代でボディービルダーを目指す男性」と「40代で楽して痩せたい主婦」では、動画の内容やチャンネルの方向性に大きな違いが出ることがわかります。
そのため、同じ「筋トレ」というジャンルでも、ペルソナが違えば競合チャンネル、ということにはなりません。
ペルソナを正確に設定しなければ、競合ではないチャンネルも分析することになり、正しい競合調査ができなくなります。
競合分析をする前に、ペルソナはしっかりと定めましょう。
YouTubeで競合分析を行うメリット2つ
YouTubeで競合分析を行うメリットとして、下記の2点が挙げられます。
- 自社のチャンネルに必要な動画が明らかになる
- トレンドを把握できる
それぞれ詳しく解説します。
自社のチャンネルに必要な動画が明らかになる
競合調査をすることで、自社が発信するべき動画の方向性が見えてきます。
YouTubeに参入する際、すでに貴社と同じジャンルで運営している競合ジャンルがいくつかあるとします。
同ジャンル内で伸びているチャンネルがあれば、再生回数が多い人気動画を調査することで、ユーザーがどのようなニーズで動画を再生しているかが見えてくるでしょう。
しかし、伸びる動画の方向性がわかったからといって、人気チャンネルと同じ動画を投稿していては、競合と自社の差別化が困難となり、チャンネルは伸びません。
そのため、伸びている動画ばかりに目を向けるのではなく、「足りない要素」にも目を向ける必要があります。
競合チャンネルの足りない要素を分析できれば、自社のチャンネルに付加価値を付けられます。
競合の良いところ取りをしながら、競合にはない自社チャンネルならではの動画を投稿することで、ユーザーが求めるチャンネルができあがるのです。
トレンドを把握できる
競合分析を進めると、参入したいジャンルのトレンドを把握できるようになります。
例えば、副業ジャンルで競合調査を進めると、現在どのような副業が人気があるのかがわかるようになります。
トレンドにもとづいて動画を発信すると、インプレッション数(動画の表示回数)が向上したり、拡散されやすくなったりと、チャンネルが伸びやすくなるため、利用しない手はありません。
トレンドは、現在ユーザーが最も興味を抱くトピックであるため、競合分析をする際には、トレンドも意識して調査しましょう。
YouTubeで競合分析に便利なツール3つ【無料・有料】
YouTubeで競合分析をするうえで、役に立つツールは下記の通りです。
- NoxInfluencer【無料ツール】
- TUBERS【有料ツール】
- kamuitracker【有料ツール】
機能や料金プランについて、詳しく解説します。
NoxInfluencer【無料ツール】
NoxInfluencerの概要は、下記の通りです。
名称 | NoxInfluencer(ノックスインフルエンサー) |
料金 | 基本無料 ※検索件数を拡張できる有料プランあり |
サービス概要 | インフルエンサー検索 カスタムAPIサービス コンサルティングサービス |
主な機能 | 競合分析機能 チャンネル状況 動画分析 チャンネル比較 リアルタイム登録者数 その他YouTube関連ツール ビデオタイトル分析ツール サムネイルをダウンロード YouTubeトレンド YouTubeキーワードツール |
URL | https://jp.noxinfluencer.com/ |
NoxInfluencerは、競合分析に優れた無料ツールです。
検索欄にジャンル名や関連キーワードを入力するだけで、下記のような競合チャンネルのデータを取得できます。
- 直近1年間のチャンネル登録者の増加率
- 視聴回数
- 推定収益
- 再生数に対する「いいね」やコメントをされた比率(エンゲージメント率)
NoxInfluencerを使えば、「最速でチャンネル登録者が増えている」「動画の視聴回数が伸びている」という競合チャンネルを特定できるため、効率的に競合調査できるのです。
TUBERS【有料ツール】
TUBERSの概要は、下記の通りです。
名称 | TUBERS(チューバーズ) |
料金 | 有料 無料で一部機能も使用可能 |
主な機能 | 無料で利用可能 人気ランキング トレンドランキング 有料プランのみ 競合リスト作成 ライバルチャンネル通知 競合アナリティクス比較・分析 タイアップ分析 |
URL | アプリ版 https://tubers.app/ ブラウザ版 https://creators.tubers.app/ja/japan |
TUBERSは、YouTuberや企業の動画マーケティング担当者向けに開発された競合分析ツールです。
有料版では、競合チャンネルのリストを作成して比較したり、ライバルチャンネルが現れた際に教えてくれたりと、競合分析を楽にする機能が詰まっています。
いち早くトレンドをキャッチできるため、トレンドを取り入れたい方にもおすすめのツールです。
3つのチャンネルを同時に分析できるので、特にマークしている競合チャンネルのデータを3つ並行して分析できるのが大きなメリットです。
kamui tracker【有料ツール】
kamui trackerの概要は、下記の通りです。
名称 | kamui tracker(カムイトラッカー) |
料金 | 要問い合わせ |
サービス概要 | キャスティングサービス チャンネル運用サービス コンサルティングサービス |
主な機能 | トレンド分析 チャンネルデータ分析 タイアップ分析 チャンネル検索 動画検索 サムネイル・タイトル検索 コメント分析 |
URL | https://kamuitracker.com/ |
kamui trackerは、国内最大級のYouTube競合分析ツールです。
チャンネル登録者数が1,000人以上の、収益化されたYouTubeチャンネルのデータをすべて網羅しており、細かな競合分析ができます。
カテゴリーごとにトレンドが紹介されているため、需要の高いキーワードが一目でわかります。
kamui trackerはトレンドに強く、今後伸びると予測される動画の企画を考える際に便利なツールです。
YouTube運営で競合他社の分析ツールは無料と有料どちらを使うべき?
無料の分析ツールでも、競合分析は十分できます。
本記事で紹介した無料の分析ツールNoxInfluencerでも、伸びているチャンネルを特定して分析できます。
短期間でチャンネル登録者数や、視聴回数が伸びている競合チャンネルさえわかれば、分析に必要な情報は十分だと言えるでしょう。
一方で、有料ツールには、競合他社のデータをより細かく取得できるメリットがあります。
無料でも十分分析できますが、予算や状況に応じて、有料の分析ツールの利用を検討してもよいでしょう。
下記の記事では、YouTubeチャンネルに役立つツールを詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
YouTubeチャンネルの分析ツール6選【分析するべき指標も解説】
他人のYouTubeチャンネル分析で着目すべきポイント4つ
競合のYouTubeチャンネルを分析する際には、下記の4つのポイントに注目しましょう。
- ペルソナ
- 運営者の実績
- チャンネル登録者の増加率
- 伸びている動画
それぞれ詳しく解説します。
ペルソナ
本記事の冒頭でも解説したように同ジャンルでも、貴社のYouTubeチャンネルとペルソナが同じとは限りません。
例えば、野球ジャンルのYouTubeチャンネルを運営するとしても、動画の内容でペルソナは異なります。
練習方法を解説する動画であれば現役の選手や学生向け、試合結果や感想を伝える動画であれば、プロ野球ファン向けのチャンネルだと言えます。
同じジャンルであっても、野球を扱っているからといって、すべての野球チャンネルを競合として分析する必要はありません。
競合分析に入る前に、必ずペルソナを設定しないと、無駄な労力が発生するおそれがあります。
あくまで、自社と同じペルソナを設定している競合チャンネルに絞って分析をしましょう。
運営者の実績
競合チャンネルの運営者の実績が多いほど、ライバルとして脅威的な存在です。
現時点で競合の運営者の実績に自社が勝てない場合は、差別化する必要があります。
もし、競合チャンネルの運営者の実績を調べないまま、チャンネルの運営をしてしまうと伸び悩んでしまい、それまでにかけたコストが無駄になる可能性も考えられます。
裏を返すと、競合チャンネルよりも自社の実績の方が豊富な場合は、同じジャンルで十分戦える余地があります。
自社チャンネルの戦略の幅を広げるためにも、競合チャンネル運営者の実績までしっかりと確認しましょう。
チャンネル登録者の増加率
チャンネル登録者数の増加率がきれいな右肩上がりなら、コンスタントに良質な動画を配信している証拠です。
もし、ある時期を境に競合チャンネルの登録者が急激に伸びていたら、伸びる要因となった動画があるはずなので、分析して参考にしましょう。
チャンネルのジャンルによってユーザーの数や層に差が出るため、どのようなペースで伸びていくかはさまざまです。
しっかりと競合分析をすれば、貴社が参入するジャンルにおける、適切なチャンネル登録者数が増えるペースを把握できるでしょう。
伸びている動画
伸びている動画を分析すれば、動画の方向性や、伸ばし方のコツが見えてきます。
どのチャンネルにも、再生数の高い「エース動画」があるため、ツールを使用して再生回数の多い動画を見つけましょう。
また、再生回数が多いということは、ユーザーにとってタイトルやサムネイルが魅力的だった、ということが多いです。
つまり、伸びている動画の内容や演出だけではなく、ユーザーにクリックさせるためのタイトルと、サムネイルの作成術も分析しましょう。
競合に差を付け自社YouTubeチャンネルを伸ばすコツ3つ
競合に差をつけて自社YouTubeチャンネルを伸ばすコツは、下記の3つです。
- 自社の強みを最大限に出す
- 情報の出し惜しみをしない
- 視聴者とのコミュニケーションを大切にする
順番に詳しく解説します。
自社の強みを最大限に出す
競合の企業にはなく、自社にあるものこそが貴社の強みです。
競合に差をつけるためには、自社の強みや独自性をYouTubeチャンネルで最大限にアピールしなければなりません。
競合が提供していないサービスを貴社が提供しているなら、強みとして前面に押し出しましょう。
例えば、株式会社ノックスが運営しているWeb集客専門チャンネルでは、SEOで勝つための戦略やブログで稼ぐ方法を解説しています。
実際SEOに強かったり、ブログで稼ぐノウハウを解説したりする競合は多数ありますが、弊社はYouTubeコンサルティングやLP制作など、他の事業も手掛けている点で差別化しています。
だからこそ、SEOだけでなく、Web集客全般に強いことをユーザーにアピールすることで、競合のSEOやブログ解説チャンネルとの差別化ができるのです。
まずは、自社の強みを丁寧に棚卸して、競合チャンネルにはないものを探しましょう。
YouTubeチャンネルの運営者に特殊な経験やスキルがあれば、それだけで高い独自性を発揮して競合と差別化できるでしょう。
情報の出し惜しみをしない
YouTube動画では、有料級の情報を提供することを意識しましょう。
無料で情報は入手できる時代だからこそ、情報の出し惜しみをしてしまうと、競合チャンネルに差をつけられません。
弊社が運営するWeb集客専門チャンネルでも、視聴者にとって有益な情報の提供を心がけて動画を投稿しています。
また、ユーザーにとって有益な情報を発信すれば、SNSでシェアされる確率も高くなります。
無料で有益な情報を提供するからこそ、有料サービスへの期待をさらに高められ、売り上げへと繋がるのです。
視聴者とのコミュニケーションを大切にする
視聴者とのコミュニケーションは、信頼を獲得するには最も効果的な手段です。
動画に対して視聴者からのコメントがついたら、早めの返信を心がけましょう。
YouTubeでは、他のSNSのようなDM機能はありません。
そのため、本格的な質問や相談をしたい視聴者に向けて、直接問い合わせできる手段があるのが望ましいです。
視聴者と1対1で話せる手段として、チャンネルの概要欄に問い合わせフォームを設置しましょう。
視聴者を大切にする姿勢を見せながら、概要欄に問い合わせフォームを設置しておけば、フォーム経由で仕事の依頼が来る可能性も高まります。
問い合わせフォームは必ず概要欄のわかりやすい位置に設置して、視聴者が気軽に相談できる環境を整えることが重要です。
YouTubeチャンネルを伸ばすには自社の分析も重要
YouTubeチャンネルを伸ばすためには、競合チャンネルだけでなく、自社のチャンネルの分析も重要です。
ある程度動画を投稿したら、自社の動画の分析を必ず行いましょう。
分析せずにやみくもに動画を投稿しても、ユーザーのニーズに合わず、方向性を間違ったまま動画を投稿し続けることになります。
自社の動画を分析する際には、下記のポイントを押さえましょう。
- インプレッション数:ユーザーに動画が表示された回数
- クリック率:サムネイルの表示回数に対して、どれだけクリックされたか
- 視聴維持率:ユーザーが動画を再生し続けた時間
- 視聴者属性:視聴者の年齢や性別
- 視聴時間帯:動画がどの時間帯に再生されているか
- トラフィックソース:視聴者がどこから流入してきたか
上記のポイントで動画を分析すれば、伸びる動画と伸びない動画の原因や特徴がそれぞれわかります。
下記の記事では、ツールを使ってチャンネルを分析する方法を解説していますので、ぜひ参考にしてください。
YouTubeチャンネルの分析ツール6選【分析するべき指標も解説】
YouTubeで分析した結果はスプレッドシートにまとめましょう
競合チャンネルの分析をする際、指標にすべきポイントが多いため、すべてを把握して分析するのは困難です。
そのため、競合分析の際は、チャンネル名や必要なデータがわかるように、スプレッドシートを活用しましょう。
スプレッドシートは、Googleアカウントがあれば誰でも無料で使用できるため、コストをかけずに競合チャンネルの情報を整理できます。
分析結果をもとに、自社のYouTube運用に活用すれば、やがてチャンネルを伸ばす施策の方向性も見えてくるでしょう。
なお「分析ツールの使い方がわからない」「分析をしたが、自社の強みが見えてこない」という方は、ぜひノックスが提供しているYouTubeコンサルティングをご利用ください。
弊社が支援させていただいたほとんどのYouTube経由で売上を伸ばしており、自社の強みをユーザーにリーチしています。
競合分析スプレッドシートの作り方やデータの読み取り方、サムネイルの作り方など、小さなことでもお気軽にご相談ください。
また、弊社では「YouTube運用の基本」という資料も無料で配布しています。
「YouTube運用の基本」では主に、下記のポイントを解説しています。
- YouTubeに対する基本的な考え方
YouTubeのゴールの設定について - 再生回数を増やすために知っておくべきこと
YouTubeアルゴリズムの理解 - YouTubeの作成ステップ
チャンネル設計から撮影まで詳しく解説
YouTube初心者の方でもわかりやすい資料になっていますので、ぜひダウンロードしてご活用ください。